heart to heart ふたりのキセキ
心臓外科の権威。
学生の時に特別講義を受けた。
『すごく話しやすいんだよ!』
なんて柚希は言うけど、
全然そんなことなくて、
むしろ怖い印象しかない;
「もう帰りなさい。
わたしが診てるから。」
「…でも…」
「ゆくゆくは君の上司になる。
上司の命令だ。」
静かにそれだけ言って、
行ってしまった。
後ろ髪を引かれる思いで
仕方なくICUを出た。
朝。
ケータイの目覚ましで目覚める。
いつもと変わらない部屋。
今にも柚希がキッチンから
顔をのぞかせそうだ。
…頭いてぇ。
頭痛薬を無理やり飲み込んで
仕事へ向かう。
「10分後に交通外傷が来るぞー」
ぼんやりして
もう何もしたくない。
「道重!」
「…はい、行きます」
聴診器を手にERに向かう。
…悲しい。
「道重!もう帰れ!
お前がいると医療ミスの元になる!」
反論もできない。
学生の時に特別講義を受けた。
『すごく話しやすいんだよ!』
なんて柚希は言うけど、
全然そんなことなくて、
むしろ怖い印象しかない;
「もう帰りなさい。
わたしが診てるから。」
「…でも…」
「ゆくゆくは君の上司になる。
上司の命令だ。」
静かにそれだけ言って、
行ってしまった。
後ろ髪を引かれる思いで
仕方なくICUを出た。
朝。
ケータイの目覚ましで目覚める。
いつもと変わらない部屋。
今にも柚希がキッチンから
顔をのぞかせそうだ。
…頭いてぇ。
頭痛薬を無理やり飲み込んで
仕事へ向かう。
「10分後に交通外傷が来るぞー」
ぼんやりして
もう何もしたくない。
「道重!」
「…はい、行きます」
聴診器を手にERに向かう。
…悲しい。
「道重!もう帰れ!
お前がいると医療ミスの元になる!」
反論もできない。