heart to heart ふたりのキセキ
未来へ
***
手術当日、
午前9時50分。
「道重さーん、
そろそろお時間ですので」
看護師さんがやってくる。
「待ってるからね!」
「がんばって!」
そうやって送り出されて、
オリンピック選手の
壮行会みたいだなぁ。
自動ドアの向こうの律は、
ちょっと緊張気味な表情で
私を出迎えてくれた。
「律、手術中に
倒れちゃだめだからね?」
「ばっか!;」
半分マジな話だけど…
きっと律も成長してるはず。
「そうだ、コレ」
左手の薬指。
1年前に慌てて買った
結婚指輪。
そっと外して律に渡す。
「持ってて」
仕事上指輪ができない律は
いつもチェーンに通して
首からかけて持ってる。
そこに、私の指輪も。
「結婚してくれてありがとう」
「…最後の言葉みたいに
言うんじゃねぇよ…」
律の声が震えてた。
「絶対、
絶対大丈夫だから…!」
手術当日、
午前9時50分。
「道重さーん、
そろそろお時間ですので」
看護師さんがやってくる。
「待ってるからね!」
「がんばって!」
そうやって送り出されて、
オリンピック選手の
壮行会みたいだなぁ。
自動ドアの向こうの律は、
ちょっと緊張気味な表情で
私を出迎えてくれた。
「律、手術中に
倒れちゃだめだからね?」
「ばっか!;」
半分マジな話だけど…
きっと律も成長してるはず。
「そうだ、コレ」
左手の薬指。
1年前に慌てて買った
結婚指輪。
そっと外して律に渡す。
「持ってて」
仕事上指輪ができない律は
いつもチェーンに通して
首からかけて持ってる。
そこに、私の指輪も。
「結婚してくれてありがとう」
「…最後の言葉みたいに
言うんじゃねぇよ…」
律の声が震えてた。
「絶対、
絶対大丈夫だから…!」