heart to heart ふたりのキセキ
今日は日直で
ホワイトボードを消している
道重くんに声をかけた。


「お、
 もう大丈夫なのか?」


近づくと
意外と背の高い道重くん。


「うん…」


じっと見つめる。

そういえば
こんな顔立ちだったかな…。


「ありがとう。

 ホント、
 命の恩人だね」

「や、別に」

「あと…」


なんとなく気まずいけど
意を決して聞いてみる。


「道重くんて、
 むかし城東医大に
 入院してた…??」


そしたら道重くん

ちょっと笑って言った。


「さぁーて
 どうでしょう?」


その表情見て確信した。

あのときの
『りっちゃん』だって。

< 20 / 183 >

この作品をシェア

pagetop