ユメみる夢みる僕のキセキ
 俺は廃墟となっている家の木片を掴んで……
 尖った先を自分の喉に突き立てた。

「ごめん。母さん、父さん……」

 きっと、俺がこんな事をしたら、怒るよね母さんは……
 そう、あの夢で思い出した。母さんの事。
 ずっと俺の事を自分よりも心配してくれる母さん。
 こんな事、して欲しくないよね。

「……っ…うっ…ぅ…」
 
 でも、もう無理だよ……
 こんな寂しくて悲しい世界、居たくないよ。
 だから……許して……
 木片を首の中央に当て、俺は力を込めた。
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