ユメみる夢みる僕のキセキ
「……ここは……?」
目を覚ますと、空は真っ暗だった。
でも……暗くは無かった。
提灯の明かりが灯っているからだ。
それに体も温かくて……ふわふわする。
「雫っ……気が付いたんだね…!」
「優実……」
少し横をむいて気付いた。俺は、優実の腕の中で寝むっていたんだ。
どうやら、俺は戻って来たらしい。
「よかった……雫っ…急に倒れちゃって……わたし……」
俺の頬に冷たい物が落ちて来る。それは、優実の目から出てるものだった。
目を真っ赤に腫らして、声にならない声を上げて……痛いほど力強く、俺を抱きしめる優実の震える手。
「ずっと……側に居てくれたんだな」
「うん……そうだよ……」
優実は更に強く俺を抱きしめて言う。