ユメみる夢みる僕のキセキ
第4章「君との距離」




 冬休みが明け、1か月が経った……
 不思議な事に、今の俺は学校が楽しいと感じるようになっていた。

「お昼だね、雫。はい、お弁当だよっ!」

「ん、ありがとう」

 いつもは1人で購買に行って、パンを買っていた味気ない昼食。
 優美と出会ってからは、毎日、優美がお手製の弁当を作ってくれる。

「雫、タコさんウインナー好きだよね。沢山、入れといたからね!!」

「ちょっと、わたしのは普通のなんだけど……」

 ついでに、料理の出来ない文歌も優美に弁当を作ってもらっている。
 俺達は毎日、こうやって3人で集まって、バカな会話をしながら、昼休みを過ごしている。
 それはとても心地のいい時間で、優美と出会う前の事が嘘のように感じるようになっていた。
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