ユメみる夢みる僕のキセキ
「ん~~、おいしいっ!!」
洋膳屋に来て、目の前で沢山のケーキやパフェを頬張る優実。
その顔をは無邪気で子供っぽい。
2か月間、一緒にいて、その顔を見て、俺の中はどうしてか、なにか焦りのような感情を持つようになっていた。
その思いが強くなったのは、冬休み。
あの満点の星空の下で、優実と会話をしたときからだ……
「映画、面白かったな……」
「うん!!」
別に、あんまり面白くなかった……
「また、行きたいね!! あの映画、DVD出たら買いたいね」
「ああ、俺もだ」
あんな映画、二度と見たくない……
でも、優実が望むのなら、そうしなきゃ……
「なあ、優実? 俺がさ、もし、記憶をなくして……最後までお前との思い出を忘れたままだったら、どう思う?」
「え……?」
「あ、いや……ごめん、何となく聞いただけだから、忘れろ」
優実は思い出が無かったら、俺をどうするのだろう?