ユメみる夢みる僕のキセキ

「随分と、お熱い事で、お二人さん」

「うわ！？　文歌ちゃん、なんで此処に！？」

　なんて神出鬼没な奴だ。
　俺と優実が座っていたテーブルに突如として、文歌が姿を現した。

「いやー、何処かの二人に仲間外れにされて、腹いせに甘いモノでも食べようとして此処に来たら、あんた達が居たからさー、ちょっと面白そうで、立ち聞きしちゃった」

　文歌は笑いながら、優実の横に座って、優実のパフェを奪い取った。

「にしても、「俺達、ずっと一緒だよな？」なんて、まるで恋人同士が言うセリフみたいね～」

　優実のパフェを食べながら、横に座っている顔を真っ赤にしている優実に意地悪そうに文歌は言う。

「こ、こ、こ、恋人って……わたし達、幼なじみだよぉ～えへへ」

「ニヤついて何、言ってんのかしら、まったく」

　デレデレに崩れた優実の顔を見ながら、文歌は溜息を吐いた。