promise ~夏の約束~
「…俺も、ゆかりが好きだよ。」
お節介なゆかりがすきだ。
優しいゆかりがすきだ。
大きな口を開けて笑うゆかりがすきだ。
でも、翔といるゆかりが一番すきだ。
「…。」
気持ちに応えられず下を向く俺にゆかりはクスっと笑った。
「ありがと、祐希。」
そう言って震える手で俺の頭を撫でた。
俺は何度、人を傷つければ気が済むんだろう。
長年の友人さえ傷つけてしまう。
大切な人さえ…、傷つけてしまう。