promise ~夏の約束~
突然、4組の教室の前でゆかりが止まる。
「ねぇ、祐希。」
こちらを見ずに呟くゆかり。
「もしもね、もし、私が翔と付き合ったら喜んでくれる?」
震える声で呟くゆかり。
…バカだな。
俺はそんなゆかりに近づき震える後ろ姿に小さく呟いた。
「当たり前だろ?」
そうなってくれるなら本望だった。
そうなってくれるのが願いだった。
わざわざ俺に言わなくたって
わざわざ俺に確認しなくたって
俺はいつでもふたりの味方だ。