promise ~夏の約束~
…嘘だろ?
どうしても信じられない俺は教室を出ていく翔の後ろを追い掛けた。
「…祐希っ!」
ゆかりの叫ぶ声に一瞬ぴたりと体が止まったが、振り返らずに翔を追い掛けた。
…なぁ、翔?嘘だろ?
何で雪姫なんだよ。
応援するって言ったじゃないか。
見守るって言ったじゃないか。
『嘘つき。』
人は嘘つきだ。
守れない約束を簡単にする。
人なんてそんなもんだ。
それは、俺が一番よく知ってるだろ?
なぁ?翔、頼むよ。
雪姫を…雪姫を
返してくれよ…。