promise ~夏の約束~
「…!」
翔は一瞬微かに動揺した。
「お前、ゆかりが好きなんじゃなかったのか?」
いつも、いつも遠くからゆかりを見つめて
いつも、いつも側で支えてやって
喧嘩した日には本気で悩んで、
仲直りした日にはバカみたいに喜んで、
小さいときからゆかりを一番大切に見てきたのは
お前だろ?翔!
「…あいつとは…、無理だから。」
翔は小さく呟いた。
ゆかりも言ってた。
"今"も"これから"も翔とは付き合えない、と。
「どうし…」
「俺が傷つけた。」
翔は俺に背を向けたまま呟いた。