promise ~夏の約束~
「お!その声は祐希くんだね!?そろそろかけてくると思ってたよ。」
勢いのあるハスキーな声が電話越しに聞こえる。
「ははは、すいません。今年もお願いしていいですか?」
夏海さんは俺のお金の使い道を知らない。
それでも俺のわがままを笑顔でOKしてくれる心優しい人だ。
「おっけ~。おっけ~。じゃあさっそく明日からね!咲さんによろしく!」
「はい、わかりました。よろしくお願いします。」
俺はそう言って電話を切った。
咲さんとは俺の母さん。
夏海さんと母さんは高校時代の先輩と後輩関係らしい。
俺はベッドに転がり小さくため息をついた。