promise ~夏の約束~
「…だから、何しに来たんだよ。」
俺はまたツンツンと頬を触ろうとする沙織の手を払いのけた。
…これ以上触られると次こそ本当に理性がぶっ飛ぶ。
そう思ってベッドに体を起こす。
「…っ。」
その瞬間、下を向く沙織が小さく鼻をすすった。
目には涙を溜めていた。
「お…い!泣くこたねぇーだろ?」
俺が払った手がそんなに痛かったのか?
それとも俺の言い方が悪かったのか?
俺は焦った。