promise ~夏の約束~
すると沙織は俺の腕から離れ再び俺の頬に触れた。
だけど今度はツンツンなんて可愛いもんじゃなく、
絡みつくような…
逆らえないものだった。
それから何があったかなんて覚えていない。
気が付いたら沙織の顔が目の前にあって、
ドアの前にはゆかりがいて、
それでも沙織の唇は離れなくて…。
ゆかりの手からおぼんが落ちた音で沙織は俺から離れた。
「お…ねぇちゃ?」
小さく震えながら俺と沙織を見つめるゆかり。
「ばれちゃった。」
涙を拭いながら悪戯に笑う沙織。
…何が…起こったんだ?