promise ~夏の約束~


そして放課後。



俺を避けるゆかりを捕まえて言ったんだ。



「俺の話を聞け!」


「離して。」


「あれは沙織が無理やり…!」


「離して!」


「ゆかりの部屋であんなことしたのは悪かったよ。」


「離してよッ!」



叫び声と同時にゆかりは腕をおもいっきり振った。



「ちょ…、待てよ!」



逃げるゆかりを追い掛ける俺。



他の奴から見れば鬼ごっこに見えたかもしれない。



でも下駄箱の前でやっと立ち止まったゆかりが言ったんだ。



「『好き』だったのに。」






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