promise ~夏の約束~


「たぶん、小宮はお前を待ってる。お前じゃなきゃ駄目なんだよ。」



俺は頭を下げながら訴えた。



昨日のあいつの目に俺なんて初めから写ってない。



どこかで祐希を重ねて。



どこかで祐希を求めていた。



「だから…、諦めんな。」


俺はそう言って頭を上げた。



諦めんな。



俺もお前も。



俺の決意が伝わったのか祐希は少し笑った。



久しぶりの素顔だった。






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