promise ~夏の約束~
せめてこの居心地の悪い教室に取り残された私を救いに来てくれるかなっと思って3時間目まで待ってみたけど…。
「…来るはずないか。」
案の定、翔くんどころかゆかりまで帰ってこない。
とりあえず私は次の授業が始まる前に学校から抜け出した。
転校早々こんなことになるなんて。
…本当、ついてないな。
「…はぁ。」
私はため息と同時に空を見上げた。
あの田舎と繋がっているはずの空なのに、
ここで見上げた空は澄んでも晴れてもいなかった。