promise ~夏の約束~
朝から聞くおじいちゃんの声に懐かしさを覚えながら私は体を起こす。
「どうしたの?何か急用でも…。」
村井夫妻からの電話自体、大変珍しいものだったがその相手がおじいちゃんとなるともっと珍しかった。
「雪姫ちゃん?雪姫ちゃんだね?」
おじいちゃんは焦るように何度も私の名前を呼んだ。
「うん、雪姫だよ。どうしたの?何かあったの?」
おじいちゃんの慌てっぷりに私まで早口になる。
何か…嫌な予感がする。
私の心臓が早くなった。