promise ~夏の約束~
「…あのさ、最低と思うかもしれないけど、俺今嬉しいんだよね。」
肩を落とす私に祐希は呟いた。
「何…で?」
私は祐希を見上げて聞いた。
「…雪姫がいるから。」
祐希は顔を隠すようにして呟いた。
照れているのか
笑っているのか
よくわからないけど、本当に嬉しそうだった。
「…だから謝るな。俺は迷惑なんて思ってないから。」
祐希はそう言って私の頭を撫でた。
一瞬びくっと反応してしまう私の体に祐希は優しく触れた。
小さいときから触れている手。
寂しいときも
泣いているときも
笑ってるときも
その手は優しく私に触れる。