promise ~夏の約束~
それから終点まで私たちは一度も口を開かなかった。
再び張り詰めた空気が漂う。
おばあちゃん…。
どうか、私たちが行くまで無事でいて。
もう誰かが死ぬのを見たくない。
もう誰かが居なくなるのを見たくなかった。
私はギュッとつり革を握り、おばあちゃんの無事を祈る。
そんな不安におしつぶされそうな私の姿を見て祐希もギュッとつり革の手を強めて言った。
『大丈夫だよ。』
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