promise ~夏の約束~
―――――…
ようやく目的地に着き、私たちは村で唯一の病院へ向かう。
「…走れるか?」
「う、うん!」
差し伸べられる手を無意識に握っていた。
―――――…
「…おばあちゃん!」
病院に着き、おばあちゃんの病室のドアを開ける。
「…雪姫ちゃん!?」
おばあちゃんの手を握っていたおじいちゃんが立ち上がった。
「ゆうちゃんも…。」
祐希の姿を確認してさらに驚く。
「おばあちゃんは?」
私は驚きを隠せないおじいちゃんに聞く。
ベッドに眠るおばあちゃん。
色んな機械の音がする。
たくさんの管がおばあちゃんの体を繋いでいた。
「今は、意識を失っていて…。」
おじいちゃんは震える声で呟いた。