promise ~夏の約束~
「お風呂開いたぞ。」
「う、うん!」
懐かしさに浸っていると祐希がお風呂から出てきたので私もお風呂場に向かう。
何だか恥ずかしくて祐希の顔が見れなかった。
昔はよく一緒に入っておばあちゃんやおじいちゃんに怒られてたのに…。
そんな懐かしい記憶を思い出しながら私はゆっくりと湯船に使った。
―――――…
疲れ切っていた体が温まり、程よく心が落ち着いた私は居間に向かう。
居間の電気が消えていたので祐希はもう部屋に行ったらしい。
冷蔵庫から取り出した冷えた麦茶を持って居間のドアを開けた。
「…おつかれ。」
ドアを開けた瞬間、聞こえたのは縁側に座る祐希の声だった。
「…いたんだ。」
電気が消えた部屋は月明かりが照らし、充分明るかった。
…今日は満月だ。