promise ~夏の約束~
俺は少し開いたふすまからしばらく雪姫の姿を見ていた。
満月を見上げる雪姫を。
満月に心乱される雪姫を。
―――――…
しばらくして俺は静かに立ち上がり部屋に向かった。
夏に泊まったままの俺の部屋。
まだ1ヶ月も経っていないのに懐かしく感じる。
俺は満月が見える窓のカーテンを閉め、ベッドで目を閉じた。
惑わされるたくなかった。
乱されたくなかった。
やっと雪姫を感じられたこの日を
夢にしてしまいたくなかった。