promise ~夏の約束~


朝の9時。



戸締まりをしておばあちゃんの入院道具を持って俺たちは家を出た。



昼過ぎには駅に向かわないと、明日も学校を休むことになる。



ちなみに俺は昨日翔の家に泊まっていることになっているから、


アリバイ工作はバッチリだ。




だけど、どこにも連絡しない雪姫を見ているとやっぱり一人暮らしなんだと確信した。



「荷物貸して。」



大きな荷物を一生懸命運ぶ雪姫に手を差し伸べる。



「…ありがと。」



狙って言ったわけじゃないが雪姫が少し照れる姿を見ると嬉しくなった。



…もう少しだけ。



もう少しだけこの温もりを感じていたかった。









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