promise ~夏の約束~
―――――…
「雪姫ちゃんのお墓に行くかい…?」
村井家にお世話になって1週間目。
相変わらず進展がない俺におじいちゃんが提案してくれた。
「――…行きます。」
ちょっと迷ったが俺は行くことにした。
他人の大切な場所に勝手に足を踏み入れることに若干気が引けたが
『もしかしたて』という可能性に賭けることにした。
俺はおじいさんの言われた通り、丘を目指して歩いた。
2、3日前におばあちゃんがお墓を見に行ったときは
まだ雪姫が来た痕跡はなかったらしい。
「もしかしたら会えるかもしれないよ。」
おばあちゃんの笑顔に淡い期待を寄せつつ雪姫の両親のお墓に辿り着いた。