promise ~夏の約束~
―――――…
8月もあと3日で終わる。
俺は昨日のうちに荷造りした大きな鞄と共に居間に降りた。
「お世話になりました。」
俺が挨拶をするとおばあちゃんが「もう…帰ちゃうのね。」と小さく呟いた。
9月からは学校だ。
親にもわがままを言って夏休みを自由に使わせてもらっている。
せめて3日くらいは家に帰って顔くらい見せないと…。
「――…また、来なさい。」
おじいちゃんが優しく言った。
「はい、ぜひ。」
俺はその言葉に笑顔で頷いた。
またここに帰ってくることを約束した。
また会いにくることを約束した。
この"約束"だけは守らなきゃな。