promise ~夏の約束~
おばあちゃんは「あらまぁ」と言いながらバタバタと台所へ向かった。
おじいちゃんは「こっちにおいで。」と言って居間に案内してくれた。
…懐かしい。
まだ温もりが残っている家の廊下を一歩一歩踏みしめて居間に座る。
しばらくするとおばあちゃんが麦茶とようかんを私の前に差し出した。
「…わぁ、懐かしい。」
村井家に初めて来たときもお茶菓子はようかんだった。
この家に住みはじめてからも3日に1回はおやつにようかんだった気がする。
私は懐かしさと美味しさに微笑まずにはいられなかった。