promise ~夏の約束~
「そうか。雪姫ちゃん、立派になったねぇ。」
おじいちゃんの声に顔を上げると、温かい大きな手が頭の上に置かれた。
ふんわりと香るおじいちゃんの優しい匂い。
この大きな手の温もりを一生忘れてはいけないと思った。
「…いつでも帰ってきていいのよ。雪姫ちゃんの部屋だって、まだここにあるんだから。」
優しく微笑むおばあちゃんの言葉に思わず泣きそうになった。
優しいこの人達を忘れてはいけないと思った。
「…私の部屋、見てきてもいい?」
私が呟くとおじいちゃんもおばあちゃんも笑顔で頷いた。