promise ~夏の約束~


私はハッと我にかえる。



忘れたい過去だった。


忘れたはずの記憶だった。



「…最悪。」



今の今まで忘れていた記憶が溢れだして止まらない。


同時に行き場のない思いと涙も止まらなかった。






『ゆうちゃんが守ってくれる?』



『守る。俺が雪姫を守よ。』



『じゃぁ、ゆうちゃんはずっと雪姫の側にいてくれる?』



『いるよ、ずっといる。』





『約束ね。』










「…嘘つき。」










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