promise ~夏の約束~
『雪姫、転校生だもん。』
その日の夜は嫌に寝苦しくて、何度も何度も夜中に目を覚ました。
新しい環境のせいか、
それとも思い出のせいか。
おそらくどちらも原因なのだろう。
何度目の転校生だろう。
何度目の学校だろう。
「――…ゆうちゃん…。」
守ってよ。
雪姫を守ってくれるんでしょ?
今、雪姫ひとりぼっちだよ。
忘れたはずの思い出が私を弱くする。
私を…脆くする。
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