promise ~夏の約束~


―――――…



黒板に『小宮 雪姫』と書かれ、私は2年4組の一員となった。



休み時間は周りからの質問攻め。



まぁ、慣れてるけど…。



「小宮さんってどこから引っ越してきたの?」


「田舎だよ。」


「綺麗な顔してるねぇ~!彼氏とかいるの?」


「そんなっ!いないよ。」

「肌、白いねぇ。」


「…そ、そうかなっ?」





ゆうちゃんが言ってたっけ。



『雪姫は白くて、儚いから雪みたいに消えちゃいそうだ』って。




「……さん!小宮さん!」


肩を叩かれ我に返る。



いけない、笑わなくちゃ。



「次、体育館で始業式だから行こう?」



声をかけてくれたのはショートヘアーの女の子だった。



橘 ゆかりと言うらしい。






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