promise ~夏の約束~
私は頷いてゆかりに着いていく。
「小宮さんってもしかして転校初めてじゃない?」
式の途中、後ろからゆかりが小声で話し掛けてきた。
「…うん、3回目くらいかな。」
私は前を向きながら答えた。
「やっぱり!受け答えはっきりしてるし、堂々としてるもんね。」
ゆかりは納得したように頷いた。
「よくわかったね、もしかしてゆかりちゃんも転校したことあるの?」
「あー、私はナイナイ。でも小学生の時すごい無愛想な挨拶する奴が居てさ。
まぁ、今は友達なんだけど。
あっ!てか、ゆかりでいいよ。」
ゆかりの第一印象はよく喋る。
でも人のことをよく見てるな、とか
世話を焼くのが上手だろうな、とか。
私にないものをたくさん持っている人だと思った。