promise ~夏の約束~
「え?」
思わず私は目を丸くする。
「なーに言ってんのよ、小宮さん固まっちゃってるじゃない。」
すかさずゆかりがその男の子に突っ込む。
男の子は『痛てぇ。』と、言いながらゆかりと戯れる。
…あ、このふたり…。
「二人は付き合ってるの?」
私は頭に止めておこうとした言葉が口から出たことに自分で驚いた。
「あ、えっと…。」
「誰がこんな女タラシと!」
「誰がこんなおせっかいと!」
弁解しようとしたのに声をそろえて否定する二人にまた驚いた。
そして思わず笑った。
周りも笑った。
…楽しい。素直にそう感じた。