promise ~夏の約束~
そんなことを考えている間に時はすぎ、簡単に放課後になってしまった。
俺は覚悟を決めて4組へ向かう。
"雪姫"なら謝る。
ユキ違いなら仕方ない。
俺はドアの前で深呼吸をし、扉をゆっくりと開けた。
―――――…。
「…雪姫は?」
教室にいたのは机の上に座る翔ひとり。
「便所。」
翔はそう呟くと俺の後ろを指さした。
「まじかよぉ~…。」
俺は思わず座り込む。
身体中の力が抜けていく。
…そう簡単に雪姫には会えないってことのか?
俺がため息をついた時だった。
「…翔くん、私そろそろ夕飯の買い物に…」