promise ~夏の約束~


そして一粒の涙がこぼれ落ちた。



その滴はポタッと音を立てて床に落ちる。




「…帰る。」



雪姫はそう言うと机の上の鞄を持ち、帰ってしまった。



肩を落としたままの俺は、雪姫が落とした滴を眺めて立ちすくむことしか出来なかった。







…俺が泣かした。





そう実感するとあの時と同じくらい自分が憎くて、歯痒くて…。





「…くそっ!」



俺は固く握られた自分の拳を空中に振り下ろした。









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