promise ~夏の約束~
きっとどこかで期待してたんだ。
再び『ゆうちゃん』と呼ばれる日々を、
『雪姫、連れてきました。』と村井夫妻に報告できる日々を。
所詮、妄想だ。
俺の都合のいい妄想だったんだ。
「…仕方ねぇよな。」
仕方ない。
俺が雪姫を苦しめたんだから。
俺が雪姫を裏切ったのだから。
罪悪感と悔しさが俺の心を覆う。
全てを忘れたくて目を閉じようとしたときだった。
♪~♪~♪~
机の上の携帯が激しく唸る。