promise ~夏の約束~
俺はいてもたってもいられず携帯を取り出し、帰り道を引き返した。
「もしもし?」
電話の相手はゆかり。
情けないがこいつに頼るしかない。
「もしもし!?ゆかりか?小宮の家教えてくれ!」
俺の叫び声にゆかりは一瞬黙ってこう言った。
「…もしかして、正解?」
「あぁ。」
俺はため息混じりに答えた。
「でも、小宮さんの家で何する気?」
その場にいなかったとはいえ、冷静なゆかりに俺は感心せざる得なかった。