promise ~夏の約束~
俺は電話をポケットにしまうと、最近できた新しいマンションへ向かった。
マンションに一人暮らし。
「金持ちか?」
そんな疑問を抱きながら俺はマンションへ走った。
―――――…
マンションに着くと『小宮』のポストを探す。
…302号室。
ドアの前で『302』のインターホンを鳴らす。
…頼む!出てくれ!
10秒程してカチャっと音が聞こえ、小宮の声がした。
「…どちらさまでしょうか?」
学校で会ったときとは別人のように低い声。
その声に一瞬驚いたが、呼吸を整え「楢橋だけど。」と答えた。