promise ~夏の約束~
「悪いけど、こっちもそう簡単に引き返せないんだ。」
「…今は、無理だよ。」
「ちょっとでいい。俺の話が終わったらすぐに帰るから。」
俺がしつこく頼み込むとしばらくしてマンションのドアが開いた。
「…聞くだけだから。」
そう言ってインターホンは切れてしまった。
俺は急いでエントランスに入る。
新しく出来たばかりで床も壁も新しい内装に驚きながらエレベーターへ向かった。
302。
俺は三階のボタンを押す。
友達と会うのとは違った緊張感が漂った。