promise ~夏の約束~
「…離して。」
しばらく何もしない沈黙が続いたが小宮はそっと俺の腕を抜けた。
沈黙の間、あいつは泣きも喚きもしなかった。
「…思ったより手強いのな。」
冗談っぽく呟いた。
俺はこういう弱みを見せない女は苦手だ。
こいつしかり、ゆかりしかり…。
「話し合いが出来ないなら帰って。」
それでも小宮は強気だ。
「じゃあ、話をしよう。」
俺はそう言って近くの白いソファーに座った。
一人では広すぎるソファー。
いつも待ってたんだろ?
隣に座る祐希を…。