promise ~夏の約束~


初めて会ったその日も、今日みたいなジメジメした日だった。



夏休みが開けてすぐに来た転校生。



小学校6年生のこの時期に転校なんて気の毒だな、と思った。



「前原 祐希です。」



先生に連れられてきた転校生は前の席の奴らに聞こえるか聞こえないかくらいの小さな声で挨拶をした。



もちろん俺は後ろの窓際の席だったから全く聞こえない。



あまりの声の小ささに焦る先生。



「そ、それじゃ前原くんは楢橋くんの隣の席ね。」



先生に指定され祐希は俺の横に座った。



第一印象は暗いやつだった。






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