promise ~夏の約束~
転校生は中々喋らない。
ずっと下を向いたまま誰の顔も見ようとはしなかった。
何だよ、おもしろくねーな。
他のみんなも何も喋らない転校生に飽きたのか普段のグループでお喋りを始めた。
そしてそのまま授業が始まり、帰る時間になった。
黙々と帰る準備をする俺の横で未だに何も話さない転校生。
横目でチラっと見ても目線ひとつ合わせてこない。
俺はそんな転校生を無視して教室を出ようとすると、ゆかりが転校生に近づくのが見えた。