promise ~夏の約束~
俺とゆかりが再びお互いの目で合図を送ろうとしたときだった。
「ハッ…ハハハハハ!」
いきなり笑いだす転校生。
嘘だろ?暑さと怒りで頭がやられたか?
俺とゆかりはオロオロと転校生に近づく。
「だ…大丈夫か?」
「ごめんね?言い過ぎた…よね?」
それでも腹を抱えて笑う転校生。
何がおかしいのかわからないが涙まで流している。
しばらくすると「はぁ…。」と転校生が深く息を吐いた。
「お前ら、仲いいのな。」
きょとんとする俺たちを見つめ転校生は"雪姫"の話をしてくれた。
正確には転校してきた理由と"雪姫"という奴の存在だけだったけど。
小学生でここまで一途に思えるものなのか俺は半信半疑だった。