promise ~夏の約束~
それでも中学に上がり祐希が来て一年目の夏休み。
祐希もすっかり"暗い奴"の面影はなくバカばっかりやってる時期だった。
俺たちの夏休みの誘いを全て断る祐希。
普段なら二つ返事で乗ってくるくせにおかしい。
もしかして…"雪姫"か?
俺は誘いを申し訳なさそうに断る祐希を見て、忘れかけていた"雪姫"の存在を思い出した。
あれから祐希は"雪姫"の話はしない。
他の奴らにも言うな、と念を推されていたから俺も特に気にしていなかったが。
…まさか…!
俺は直感でわかった。
あいつは雪姫に会いにいくんだって。