promise ~夏の約束~


綺麗な廊下を歩いてひとつのドアの前で足が止まった。



「ここが祐希の部屋。何かあったらすぐに呼んでね。」



冗談っぽく言うお母さんに赤面しながら軽くお辞儀をすると私はドアをノックした。



「…。」



返事どころか物音ひとつ聞こえない。



「…祐希入るよ?」



私はゆっくりとドアを開けて祐希の部屋に入った。



電気がついていない部屋のベッドに祐希がいた。



…寝てる?



私がそっと近づくと



「何?」



声だけが返ってきた。






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