強気恋愛。
しばらく経ったある日、

HRの時に担任が、

競技大会のレースの予選のことを言ってた。

「みんな応援も行ってあげてな」


岡森もエントリーしていたことを思い出した。

その日は1日中応援に行くか行かないか考えた。


放課後。

どうせ暇だから行こっか、って思って、

仲良しの愛と望月と一緒に応援に行った。

一瞬で岡森を見つけた。


岡森が走る番になったけど、

「頑張れ~~~~~」としか言えなかった。

名前を言えなかった。


でも走る直前に目が合った。

ウチは、ちょっとでも励ましたくて

1年生の時、まだ両想いだった頃に

よく岡森に見せていた悪戯っぽい笑顔を向けた。


一瞬、ほんとに一瞬だったけど

岡森も笑顔になった。

その後に思いっきり

「頑張れーーー!!!」って叫んだ。


走ってる岡森はすっごいカッコよかった。

すごい速かった。


1年の時と変わらない、

華奢だけど力強い感じの体を見て、

ふと悲しくなった。
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