月夜の散歩
「へぇ〜…凄いんだ…」
「………………。」
あまりに関心度ゼロの私の返事が気に入らなかったのか…
「今度、た〜っぷり教えてあげるよ、みのりちゃん"先生"。」
なんて言うもんだから…
「けっっこうですッ!!」
力を込めてお断りした。
私達のやり取りを見ていた市島先生が
「他の先生方にもお願いしたんですが…たびたび来るかもしれないので生徒には内緒でお願いします。」
「…ぁ…はい、わかりました。」
〈…大袈裟だなぁ……〉
そんなことを思ってたら…
「何かとご迷惑かけるとは思いますが、よろしくお願いします。」
「…いえいえッ!こちらこそ!!」
市島先生に深々と頭を下げられたら恐縮してしまう。
「…じゃ……みのりちゃん"先生"の許可も出たみたいだから…」
彼はおもむろに立ち上がって…
「携帯貸して。」
「なんでっ!?」
「番号交換するんじゃん」
「はあぁ!?」
「先輩が忙しい時はみのりちゃん"先生"に相手してもらう為じゃん。」
〈そりゃ〜〜私は暇人ですけど、だからって…〉
「…なんで番号交換??」
「俺、有名人だし…一人で学校入れないじゃん…不法侵入になるし。」
「…なっ!?…」
〈…なッ……なんつぅ…〉