月夜の散歩
「それに…先輩の役にも立つと思うよ、ねっ…先輩。」
「…エッ……ぁ…あぁ………藤緒先生にお願い…できるなら…」
〈そんなこと言われたら、断りづらいよぉ〜〜〉
「…ゥ……ぃ…いで…すょ」
渋々返事をした。
「じゃ…決まり!携帯貸して」
と満面の笑みを浮かべながら、手の平差し出してきた。
仕方なく携帯を渡したら、カチャカチャ…と馴れた手つきであっという間に赤外線通信を完了。
「はい、…よろしくね。みのりちゃん"先生"」
「…はぃ」
〈なんか…うまく丸め込まれた感じが……〉
この時は、まだわからなかったんだ………貴方の大切さが…