月夜の散歩
「……だいじょうぶ??」
頭上から聞こえた。
「……へっ…??」
間の抜けた返事をして上を見上げたら……見たことない超イケメンのドアップ。
「ひっっ!?」
慌てて離れようとしたけど、腕と腰をガッシリ捕まれててピクリともしない。
「だ…大丈夫…ですっ」
そう伝え、俯きながら離れようと…
「怪我はない??」
イケメンが顔を覗き込みながら聞いてきた。
「あ…あり…ません!」
ますます俯いてしまった。
早く離して!…と言わんばかりに、捕まれてない方の手でイケメンの胸をグイッ…と押す。
シャツの上からでも判る厚い胸板を手の平に感じて、さっきとは違うドキドキと冷や汗が出た。
「………………。」
…グッッ
腰に廻ってた腕に力が入るのがわかった。
「??…あ…あの……。」
おずおずと見上げたら…
「…!!!」
バチッ…と眼があう